「国会議員」と「代議士」の違い

「国会議員」と「代議士」の違い
テレビニュースで「国会議員の○○さん」「代議士の○○さん」という表現を耳にしますが、この二つの語彙は似ているようで、違います。

「国会議員」は「衆議院や参議院の議員」を指しており、「代議士」は「衆議院の議員」を指しています。そうすると、なぜ衆議院議員だけを「代議士」と指すのかが疑問になってきます。

それは日本の古い歴史から来ています。戦前の国会では現在の参議院を「貴族院」と呼称していました。「皇族議員、華族議員、勅任議員(帝国学士院会員議員、多額納税者議員など)」によって構成されていました。

当時、現在の参議院は一般の国民ではなく、「臣民」と呼ばれる特別な存在の人々で構成されていた「貴族院」という院だったのです。そして当時の衆議院は、一般の国民の「代わり」に国会に参加し、政治に活動を行うため「代」が付いた「代議士」と呼ばれていたのです。

現在の日本の政党は「衆議院」と「参議院」の二つですが、衆議院議員の事を代議士と呼称するのは昔の日本の歴史の名残だと言われています。また昨今では「参議院議員」のことも代議士と呼ぶ事があるそうです。

現在の二大政党制では、「国民主権」や「民主主義」に基づいて国民の意見が上手く反映されるように、二つの政党のどちらが権力が上であるという事はありません。

しかし、衆議院と貴族院しかなかった時代は、国民の代表として選ばれた衆議院議員の意見をチェックするというのが貴族院でした。ですから当時は、衆議院が出した意見は貴族院が駄目と言えばそれまでだったのです。これでは公平な政治は行えていなかったでしょう。

重複しますが、衆議院議員だけを「代議士」と呼ぶのは、一般人の代わりに政治に参加していた人達で構成されていたからです。「国会議員」に関しては衆議院、参議院、双方共に国会に参加しているからです。

現在の日本においては「代議士」「国会議員」共に大きな差はないと言えます。歴史的背景が今も尚、語彙として残っているのです。